南米周遊のモデルルート|日数と順番の組み立て方

目次
南米は、一生分の絶景が一つの大陸に詰まった場所です。マチュピチュ、ウユニ塩湖、イグアスの滝、パタゴニアの氷河、タンゴの都。問題はただ一つ、広すぎることです。日本の45倍の大陸で「どこを、どの順に、何日で」を間違えると、移動だけの旅になります。
この記事は、アルゼンチンを本拠に南米を書き続けている当サイトによる、周遊の設計図です。個別の行き先の詳細は各リンク先の完全ガイドに任せ、ここでは全体の組み立てだけに集中します。
南米は縦の大陸だと考える
組み立てを決めるのは3つのことだけです。
1つ目、縦に回ります。主要な目的地はアンデス山脈に沿って縦に並んでいるので、ペルーからボリビア、チリ、アルゼンチンへと南下する(あるいはその逆をたどる)のが、移動の無駄がいちばん少ない背骨になります。横断しようとすると、それだけで数日が溶けます。
2つ目、標高は少しずつ上げます。マチュピチュが2,400m、クスコが3,400m、ウユニが3,700m、ラパスが4,000m。この順に上がっていく道筋が、そのまま高山病の予防になっています。いきなり最高所へ飛ぶ日程は組まないでください。
3つ目、季節が回る方向を決めます。パタゴニアは10月から4月、バルデス半島のクジラは6月から12月、ウユニの鏡張りは12月から3月。何をいちばん見たいかで出発の月が決まり、月が決まればルートの向きも決まります。アルゼンチンの気候 と、各記事のベストシーズンを重ねて考えてください。
2週間なら、二大目的地に絞る
現地正味10日前後。欲張らず「アンデスの2つ」に絞ります。
- 1〜4日目: リマ→クスコ→聖なる谷→ マチュピチュ
- 5〜6日目: クスコ→ラパス (ボリビア)
- 7〜9日目: ウユニ塩湖 で2〜3泊。鏡張りか亀甲か、季節の顔を狙います
- 10日目〜: ラパスから帰路へ
マチュピチュとウユニという南米の二大看板を、高所順応の理にかなった順で結ぶ、最も密度の高い2週間です。
3週間で、伝説の縦断路を足す
2週間コースに、伝説のルートを足します。
- 前半: マチュピチュ→ウユニ (上と同じ)
- 10〜12日目: ウユニから4WDで国境を越え、色の変わる高地の湖を3日かけて アタカマ砂漠 へ。南米周遊の頂点と呼ばれる縦断ルートです
- 13〜15日目: アタカマで星空と月の谷
- 16日目〜: サンティアゴへ飛び、イースター島 を足すか、ブエノスアイレスへ渡って タンゴの都 で締めます
1ヶ月あれば、大陸の南北が入る
3週間コースに、アルゼンチンの南北を足します。
- ブエノスアイレス3〜4日: 完全ガイド の通り、タンゴ、カフェ、アサードの街を歩きます。ウルグアイ への日帰りもここで
- イグアスの滝 2日: ブエノスアイレスから空路2時間です (イグアスの滝 完全ガイド)
- パタゴニア4〜6日: ペリトモレノ氷河 と ウシュアイア を南の果てまで。クジラの季節なら バルデス半島 に置き換えます
- 締め: ブエノスアイレス発の帰国便へ
これで、アンデスの遺跡と塩湖、砂漠の星空、大瀑布、氷河、世界最南端、タンゴの都という南米の主役が一度の旅に入ります。
費用の考え方
南米周遊の費用は「航空券が半分」と覚えてください。日本からの往復に加え、大陸内の移動も距離が長いため空路が基本になります。大陸内の国際線・国内線を早めにまとめて押さえるのが、総額を下げる最大のレバーです。
物価は国と場所で大きく違います。ボリビアとペルーの地方は手頃、チリとウルグアイは先進国並み、アルゼンチンは変動が激しいのが現状です。宿のグレードと食事で調整幅が大きいので、「絶景に金を使い、移動日は締める」という配分が満足度を最大にします。両替とカードの実務は アルゼンチンペソのブルーレート交換方法 の考え方が大陸全体で応用できます。
治安には濃淡がある
南米をひとまとめに危険と考えると、行ける場所まで失います。実際には国と街で濃淡がはっきりしています。
チリ、ウルグアイ、そしてアルゼンチンの観光地帯は比較的穏やかで、基本の対策だけで普通に旅行できます。ペルーとボリビアは、マチュピチュやウユニのような観光の動線はよく整っている一方、リマやラパスの繁華街では都市型の注意が要ります。同じ国でも場所によって別物だと考えてください。
どこでも共通するのは3つです。路上でスマートフォンを出さない、貴重品を分散する、夜は配車アプリを使う。治安ガイド に書いた原則は、大陸のどこでもそのまま通用します。
移動と実務で押さえること
大陸内の航空券は、格安会社と大手が併存しています。ただし国境をまたぐ陸路を全部避ける必要はありません。アタカマからウユニへの4WDや、クスコからラパスへのバスは、移動そのものが目的地になる道です。
高山病については、さきほどの「標高を少しずつ上げる」順路が最大の予防になります。そのうえで、到着した初日は動かない、水を飲む、酒を控える。この3つを守ってください。
言葉はブラジル以外スペイン語です。旅のスペイン語50フレーズ から10個拾っておくだけで、移動の空気が変わります。通信は国ごとにSIMを買い直すより、複数国に対応したeSIMのほうが手間がありません。入手方法は KKdayの使い方 に書いています。
アプリで購入から設定まで完結する海外eSIMです。対応国リストにアルゼンチンを含む南米各国が入っています。物理SIMの差し替えもWiFiルーターの受取・返却も不要で、渡航前に日本でセットアップしておけば着陸直後から通信できます。申し込みと利用はアプリから行う仕組みです。
南米の複数国に一つのアプリで対応できるeSIMです。国境を越えるたびに現地SIMを探す旅から解放されます。
荷物は難物です。気候帯を縦断するので、夏と冬の装備が1つのバッグに同居します。持ち物ガイド と スーツケースの選び方 を先に読んでおいてください。
チリをどう組むか
チリは細長い国土に、アタカマ砂漠、首都サンティアゴと港町バルパライソ、ワインの谷、パタゴニアのトーレス・デル・パイネ国立公園、そして イースター島 が並びます。周遊では「北のアタカマ」と「イースター島」を押さえるのが定石で、トーレス・デル・パイネはアルゼンチン側の エル・カラファテ から陸路で組み合わせられます。
南米を回る装備
周遊の途中で使うツアー
個人で回る旅でも、入域許可や送迎が必要な場所だけはツアーに乗ったほうが早く、安く済みます。
世界の現地ツアーや体験を日本語で予約できるサイトです。アルゼンチンのページには空港送迎やタンゴ関連、イグアス方面のプランが日本語で並び、口コミと空き状況を見て申し込めます。スペイン語や英語での予約に不安がある人の選択肢です。
南米各地の現地ツアーを日本語で予約できます。イグアス、ウユニ、マチュピチュのように個人手配が煩雑な場所ほど効きます。
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よくある質問
南米周遊は何日必要ですか
マチュピチュとウユニ塩湖の二大目的地に絞って2週間、アタカマ砂漠への縦断を加えて3週間、アルゼンチンのイグアスとパタゴニアまで含めるなら1ヶ月が目安です。
南米周遊の費用はどれくらいかかりますか
総額の約半分を日本からの航空券と大陸内の空路が占めます。物価は国差が大きく、ボリビアとペルーは手頃、チリとウルグアイは先進国並みです。大陸内の便を早めに押さえるのが最大の節約です。
どの順番で回るのがいいですか
ペルー→ボリビア→チリ→アルゼンチンとアンデスに沿って縦に回るのが基本です。標高を段階的に上げる順路になるため、高山病の予防にもなります。
南米の治安は大丈夫ですか
国と街で濃淡があります。チリ・ウルグアイ・アルゼンチンの観光地帯は基本対策で足り、ペルーとボリビアは都市部で注意が必要です。路上でスマホを出さない、夜は配車アプリという原則は大陸共通です。
高山病はどう防げばいいですか
行程の順序が最大の予防です。マチュピチュ (2,400m) から入り、クスコ、ウユニ、ラパスへと標高を段階的に上げてください。到着初日は激しく動かず、水を多く飲み、酒を控えるのが三原則です。
一人旅でも回れますか
回れます。主要ルートは旅行者の動線が確立しており、ウユニやアタカマのツアーは乗合が基本のため、一人でも参加しやすい構造です。