イースター島完全ガイド|モアイ像の謎・行き方・何日必要か・日本との意外な縁
イースター島完全ガイド: モアイの島への旅
イースター島は、南太平洋に浮かぶチリ領の孤島です。最も近い有人島まで約2,000km、大陸まで約3,700km。「世界で最も孤立した有人島」のひとつであり、その草原に約900体の石像モアイが立ち、あるいは倒れ、あるいは作りかけのまま眠っています。
先住民の言葉での島の名はラパ・ヌイ。この記事では、モアイの謎の現在地、行き方と日数、見どころの回り方、そして意外に知られていない日本との縁までをまとめます。
モアイとは何か: 分かっていること
モアイは、島のポリネシア系先住民ラパ・ヌイの人々が、およそ13世紀から16世紀にかけて作った石像です。長年「謎の石像」と言われてきましたが、考古学が明らかにしてきた輪郭ははっきりしています。
- 誰が: ラパ・ヌイの人々です。宇宙人説や失われた大陸説に根拠はありません
- なぜ: 祖先の霊を祀るためです。モアイは死んだ首長や偉人の姿であり、海を背にして集落を見守る向きに立てられました。目が入って初めて霊力 (マナ) が宿るとされました
- どうやって: 島の火山ラノ・ララクの凝灰岩を石器で彫り出し、数十トンの像を数kmから十数km運びました。ロープで左右に揺らして「歩かせた」とする説が有力で、実験でも再現されています
- なぜ倒れたのか: 17〜18世紀、資源の枯渇と社会の危機の中で氏族間の争いが起き、敵対する氏族のモアイを倒し合いました。現在立っているモアイは、ほぼすべて後世に立て直されたものです
森林の消失が文明崩壊を招いたとする「教訓の島」の物語が有名ですが、近年はネズミによる森林破壊説や、社会は崩壊せず持続していたとする反論もあり、研究は今も動いています。断定を避けて見るほうが、この島は面白くなります。
見どころ: 島の回り方
島は淡路島の3分の1ほどの大きさで、レンタカーかツアーで1周できます。
- アフ・トンガリキ: 15体のモアイが一列に並ぶ、島最大の祭壇です。モアイの背後から朝日が昇る夜明けは、イースター島観光の頂点です
- ラノ・ララク: モアイの製造工場だった火山です。彫りかけのまま岩盤に眠る巨人、運搬待ちのまま斜面に立つ無数の像。この島で最も雄弁な場所です
- アナケナ海岸: 白砂とヤシの浜にモアイが立つ、伝説の初代王が上陸したとされる聖地です
- オロンゴ儀礼村: 島の社会がモアイ信仰の後に生み出した「鳥人儀礼」の舞台です。断崖の上の石の家々と、渡り鳥の卵を奪い合った岩礁が見下ろせます
- ラノ・カウ火口湖: 直径1.6kmの火口に湿原が広がる、島のもう一つの絶景です
観光にはラパ・ヌイ国立公園の入場券が必要で、主要遺跡は入場券の提示を求められます。遺跡保護のため、モアイと祭壇には立ち入り禁止線があります。
行き方と必要日数
- 唯一の定期路線: チリの首都サンティアゴから飛行機で約5時間半です。世界で最も孤立した空港のひとつへの、ほぼ一日一便の翼です
- 日本から: 直行便のあるサンティアゴまでが長旅です。北米経由で約30時間、そこからさらに5時間半。地球上で日本から最も遠い部類の観光地です
- 必要日数: 島に最低2泊3日、できれば3泊です。トンガリキの朝日、ラノ・ララク、オロンゴを別々の日に置くと、天候の保険にもなります
- ベストシーズン: 南半球の夏 (12〜3月) が日照も海も最良です。2月には島最大の祭タパティ・ラパ・ヌイが開かれ、宿が最も混みます。冬 (6〜8月) も気温は温和で、人の少ない遺跡を歩けます
サンティアゴを含む チリ側の回り方 と組み合わせるのが定石で、アタカマ砂漠 と並ぶ「チリの二大遠征」です。
日本との縁: モアイを起こしたクレーン
トンガリキの15体は、1960年のチリ地震の津波で祭壇ごとなぎ倒されました。これを1990年代に立て直す修復事業を支えたのが、日本のクレーン会社です。クレーンの無償提供と技術者の派遣により、数十トンのモアイが約30年ぶりに立ち上がりました。トンガリキの祭壇の脇には、この事業を記念するプレートが残っています。
また、津波で被災した宮城県南三陸町には、チリから友好の証としてモアイ像が贈られています。絶海の孤島と日本は、災害と復興の物語で結ばれています。
泊まる・食べる
宿と店は島唯一の町ハンガ・ロアに集まっています。孤島ゆえに物価はチリ本土より高く、予約は必須です。名物はマグロやロブスターなど太平洋の海の幸で、ポリネシアとチリの食文化が混ざった料理が楽しめます。通貨はチリ・ペソ、言語はスペイン語とラパ・ヌイ語です。
よくある質問
イースター島はどこの国ですか
チリ領です。南太平洋に浮かぶ孤島で、チリ本土から約3,700km離れています。先住民の言葉ではラパ・ヌイと呼ばれます。
モアイ像は誰が何のために作ったのですか
島のポリネシア系先住民ラパ・ヌイの人々が、13〜16世紀頃に祖先の霊を祀るために作りました。死んだ首長らの姿を彫り、集落を見守る向きに立てたもので、約900体が確認されています。
イースター島への行き方を教えてください
チリの首都サンティアゴから飛行機で約5時間半です。日本からはサンティアゴまで北米経由で約30時間かかり、合計では世界で最も遠い部類の旅になります。
イースター島は何日必要ですか
最低2泊3日、できれば3泊が目安です。アフ・トンガリキの朝日、モアイの採石場ラノ・ララク、オロンゴ儀礼村を別の日に配分すると天候の保険になります。
モアイはなぜ倒されていたのですか
17〜18世紀の氏族間の争いで、敵対する氏族が互いのモアイを倒し合ったためです。現在立っている像はほぼすべて後世の修復で、15体が並ぶトンガリキは日本のクレーン会社の支援で1990年代に立て直されました。
ベストシーズンはいつですか
12〜3月の南半球の夏です。2月は島最大の祭タパティ・ラパ・ヌイで最も賑わいます。冬も温和で、人の少ない島を歩きたいならむしろ好機です。