アルゼンチン旅行に持って行く財布の選び方『2つ用意してください』
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ポイントはズバリ、強盗用の財布を用意すること。
アルゼンチンでは短期旅行の場合は現金決済がほぼ必須となります。
2022年時点ではPayPalやビットコインでの支払いはまだ限定的ですし、クレジットカードやデビットカードなどを意識せずに使用してしまうととんでもないレートで決済されたりしますので、現金必須と覚えておいてください。
- 持ち歩きには頑丈なブライドルレザー。
- 自宅保管用にはラウンドジップのもの。
- 強盗用スマホもあればベスト。
- 現金は分散して持つ。
基本的には二つ用意
アルゼンチン(南米エリア)を旅行するときは財布は2つ用意しておきましょう。
強盗用と保管用。
強盗用の財布は普段持ち歩く用の財布でキャッシュはその日使う分だけ。
絶対に余分に持たないように。
というのも強盗に出会う確率は日本とは比べ物にならないくらい高いです。
そして日本と違ってアルゼンチンでは基本的に人を襲う目的ははっきりしていて、ズバリ金品です。
非常にはっきりしています。
金品が手に入ったらそれ以上深追いしてこないことが多い(と言われています。)
強盗をする人たちもそれがわかってて、強盗程度じゃそんなに指名手配されたり、深追いされたりすることはないとわかっているわけです。
しかし、そこになんらかの身体的被害が出れば警察も面子がありますし、甚大な被害があるとなれば国交がかかわってくるので無視はできない。
というのもわかっているので、金品がゲットできたらさっさと帰ってくれるケースが多い(と言われる)わけです。
さらに、最近だとiPhoneなどのスマートフォーンも換金するらしく、よく狙われます。
強盗用スマホ
『スマホもあるやろ。出せや』と言われることもありますので、強盗用のスマホもあれば、変な話先に差し出した財布の説得力が増します。
メインには使っていないスマホや古くなって買い替えたwifiだけのスマホも処分せずに強盗用として活用しましょう。
持ち歩き用の財布
これは保管用の財布にも言えることですが、やはりラウンドジップやジップタイプのものがおすすめです。
アクティブに動くとなるとジップタイプが安心ですし、小さい小物類も入れられるため便利。
これはせっかく強盗用の財布を用意してるのに強盗にあったら『あなたの大切な想い出』というお金には代えられない資産を持っていかれてしまうので本末転倒です。
そして革のタイプなどのお話に進みたいところですが、それは次の保管用のところでご紹介します。
持ち歩き用は強盗に持っていかれるのが前提なので、基本的にジップがついていればなんでもいいわけです。
ただでさえ狙われやすい観光客ですから、いくらくらい持ってるのか?などが外からバレると後をつけられたりと面倒なことに発展しかねませんので
支払いの時も周囲から中身が見えにくいようなものを選びましょう。
強盗用財布の中身
さて、みなさんは期限が切れたクレジットカードなどはどうしていますか?
通常ははさみを入れて処分してくださいとカード会社からも言われるので切ったりしていませんか?
これ強盗用の財布に使えるので今後は捨てずに取っておいてください。
VISAやMasterなどの世界規模のブランドマークの入ったクレジットカードが入っていると強盗も満足度があがります。
強盗にあったらとにかく素早く奴ら野獣どもの欲を満たしてやることが先決ですので、そういう思考回路で行動しましょう。
- 期限切れのクレジットカード。
- お店のノーチャージでの電子マネーカード。
- ポイントカード。
などなどとにかく普段から普通に使ってます感を醸し出すことが大切です。
高級住宅街でのエピソード
動画を探したんですが残ったなかったのでエピソードだけシェア。
とあるブエノスアイレスの高級住宅街で強盗に襲われた女性がいました。
これは現地の人だったそうなんですが、その襲われた女性はどういう行動に出たかと言いますと。
なんと、手持ちの荷物を近くの住宅の柵の中に投げ入れたのです。
すると強盗は慌ててその場から逃げていって荷物が助かったというニュースがアルゼンチンで流れたことがあります。
この判断は現地の人ならではというか素晴らしい判断で、高級住宅街ですから、そんじゃそこらの半端な強盗が簡単に侵入できるような家ではありません。
セコム的な民間のセキュリティーサービスが入っている家ばかり。
強盗は諦めるしかないのと、冒頭でもお伝えしたように強盗の目的はシンプルに金品だけですので、金品が間違いなく手に入らないことが分かった以上それ以上相手を傷つけても無意味だと言うことくらいは強盗でも理解できるわけです。
だからこそ手元に金品がある以上は強盗から攻撃を受ける可能性がありますので、従うしかありません。
このエピソードは決して真似することを推奨しているのではなく、ブエノスアイレスで発生する強盗の思考回路ってこの程度のケースもあるということのシェアです。
保管用の財布
保管用の財布は取られたら大変なことになりますので、頑丈で持っていて気分が楽しくなる趣味性の高いものを選んでください。
革の種類は様々ありますが、個人的におすすめなのがブライドルレザーか、コードバン。
ブライドルレザー
イギリスで長い歴史を持つブライドルレザーは牛革ですが、蝋が塗りこんであり、使い込むにつれて頑丈さが増して行くという性質をもっています。
元々は乗馬用の馬具に採用されるのがブライドルレザー。
激しく馬を乗りこなしてもビクともしません。
特徴
頑丈ゆえに傷が残りやすかったり、独特の個性あるエイジングが進みます。
斜めに入っている白い線がブルームです。
使って行くうちに薄くなって行くため消えていきます。
ブルームが消えて行くにつれて革の強度は増して行くわけですね。
加えてブライドルレザーの特徴としてはメンテナンスにあまり神経質にならずに済むといった特徴があります。
というのも、ブライドルレザーはなめし作業の段階でピット層呼ばれる木から抽出したタンニンエキスが混ざった水に浸けられます。
さらに蝋で加工されているわけですから、水が天敵である革の中では最も水に強い革と言えます。
ただし防水機能があるわけではないのと、汗などが混ざったり状況によっては取れないシミとなる可能性も高く、水に弱いという性質は他の革と変わりないので注意してください。
雨の中での移動や、日常的に水分にさらされるリスクが高い場合は防水加工しておきましょう。
有名ブランド
ブライドルレザーはたくさんの業者があり、ブランドも含めるとかなりの数になります。
イギリスで老舗の有名なメーカーだと1875年にイギリス北西部のウォルソールで、ホワイトハウスとサミュエル・コックスにより創業されたホワイトハウスコックスなどがあります。
他には1934年にイギリスのロンドンで創業されたエッティンガー。
他に1979年に、スコットランド中西部のエアシャーで創業したグレンロイヤルなどもあります。
イギリスのブライドルレザー3大ブランドといえばこのあたりですが、なめし業者(コードバンでも登場しますがタンナー業者)はたくさんあって、革だけイギリスの老舗タンナーから輸入した日本ブランドなどブランド名にこだわらなければ品質が良くてお値段もブランド品に比べてお手頃価格のものもたくさん見つかります。
有名なタンナーといえば例えば、1900年創業のSedgwick、1840年創業のThomas Ware&Sons、1919年創業のMetoropolitan、1840年創業のClayton、などなど。
この辺りのブランドは日本でも輸入して作っていることも多く、日本のタンナーのものもたくさんあるので、お気に入りのタンナーやデザインを探してみるのも楽しいですよね。
コードバン
コードバンは革の宝石とも革のダイヤモンドとも呼ばれる大変頑丈で美しい革。
通常革製品といえば、食用肉の副産物的に生産されます。
つまり世界的に肉食といえば牛肉、豚肉、鶏肉などが一般的で、この中では牛肉が最も頑丈で製品化しやすい皮であるといえるわけです。
コードバンは馬の背中からお尻にかけての部位。
一部アルゼンチンにあるコルドバから来てるという説もありますが、真相は定かではありませんが、ヨーロッパの馬肉文化のあるエリアが発祥なのは間違いないと考えられます。
さらにブライドルレザーなどと違い、いつどの時代のどんな経緯で使用されるようになったのかがはっきりしていないため、『幻の革』とも言われることがあります。
近年は
特徴
特徴としては強い光沢と牛革の3倍〜4倍とも言われる高い耐久性にあります。
その反面革の中でも特に水に弱いという特徴があるので、自宅保管用の財布としては最適。
筆者は持ち歩きようにはブライドルレザー、自宅保管用にはコードバンを使用しており、両方ともラウンドジップ(全部覆うタイプ)のものを使っています。
革の宝石と言われるだけあってお値段も宝石価格とはなりますが、メンテナンスをしっかりすれば光沢も維持し続けられるのと耐久性は牛革の比にならないほど強いため、長持ちします。
ラウンドファスナー長財布|コードバン&ルーガショルダーコードバンの中でもシェルコードバンというさらに希少部位の革は宝石買えるんじゃない?というほどのお値段。
かなりの高級品です。
ラウンドファスナー長財布|オイルシェルコードバンナチュラルしかし一度その質感を味わうとコードバンの虜になってしまいます。
コードバン豆知識
コードバンは実はすべての馬から取れるものではありません。
基本的には農耕馬からしか取れない革であり、コラーゲンが固まって形成されています。
これは、狩にあった際に背後からの攻撃に対する耐性を高めるために進化した部位と言われており、同じ馬でも競走馬などの品種からコードバンは取れません。
産業革命以前は農耕馬は貴重な労働力だったためその数も維持されていましたが、近年は機械化が進んでいるためほとんど農耕馬の活躍する場所もなく、積極的な繁殖も減少していることから年々希少性が高まっており、価値は高騰していっています。
有名なタンナー
皮を革に変えるためのタンナーという業者がいます。
革の質はかなりの割合でタンナーの技術力によって決まります。
ヨーロッパ圏でコードバンをなめすことができるタンナーは数百〜数千と言われていますが、日本では数えるほどしかありません。
かなり有名なところで言うと1951年創業の新喜皮革。
他には1971年創業のレーデルオガワが有名です。
また世界規模で有名な業者といえば、アメリカのホーウィン。
牛の国アルゼンチンの革は?!
牛肉大国アルゼンチンの牛革はどうなんでしょうか?
アルゼンチンはもちろん革の数は世界有数を誇るかと思いますが、なめし工程において、そこまで歴史あるタンナー業者はありません。
そのため皮に近い牛革で製品を作るケースもあり、ヨーロッパや日本のタンナーがなめした革と比べるとちょっと頼りない印象です。
ちなみにこちらはサンテルモのフェリアで売っていたハンドメイドのお財布。
有名なタンナー業者はありませんのでなめし自体は寂しい感じはしますが、その代わりさすがの牛肉大国だけあってサンテルモのフェリアではこんなものが売ってます。
詳しいことはこちらの記事にて。
まとめ
少し革のコアな話になってしまいましたが、まとめていきます。
- 財布は保管用と強盗用の二種類用意する。(マネークリップはNG!)
- 保管用には頑丈なブライドルレザーや耐久性があるコードバンがおすすめ。
- 持ち歩き用にSDカードなど大切なものは入れない。
- アルゼンチンでの購入は財布よりも革小物。
ポイントを抑えつつお気に入りの財布が見つかりますように!