【アルゼンチンで出産する方法】ブエノスアイレスで入院から出産までを “徹底レポート!”

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海外で病院にかかるのって、ドキドキしますよね。
ましてや、入院となると、一体どうなることか・・・
そして、その入院から予想外の展開へ!
本日は、青いタンゴ礁現地スタッフが身をもって体験したアルゼンチン・ブエノスアイレスでの入院出産体験をシェアしていきます。
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アルゼンチンでは両親共に外国人であってもアルゼンチン国内で子供が誕生するとみんなアルゼンチンに永住することができます。
詳しくはこちらの移住関係の記事を参考にしてね!

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公立病院の特徴

アルゼンチンの公立病院は例え外国人であっても旅行者であってもすべての人が無料で利用できます。

アルゼンチンの公立病院を利用する方法

私立と比べると初診は大変だし時間はかかりますので忍耐力は必須。

アルゼンチン滞在中に気になることがあれば相談しにいってくださいね。

何をするにも忍耐

一度病院のシステムの軌道に乗ってしまえば比較的楽。

しかし、そこにうまく絡む・慣れるまでが時間がかかります。

それならお金を出して(私立の病院は有料)スムーズに行く方がいい。

と思うこともしばしば。。。

アルゼンチンの医療水準、医師の質は?

アルゼンチンはすべての人が医療費無料の公立病院となっています。

事務手続きに時間かかるし、事務員の段取りの悪さも目につきます。

そのため、「ここの医療は大丈夫か・・・医師の先生方大丈夫かな・・・」

と思ってしまうのも否めません。

でも、心配しないで!

『公立病院の方が良い』と言う声も多く聞きます。

なぜなら、公立病院で働くには、オーディション(試験)があり、それに合格しないと、働くことができません。

そういう意味でも公立病院で働く人は、それなりの意識とやる気を持っている方が多いと判断できます。

実際にその傾向が強いです。

また、医者の多くが、公立病院と、自分の診療所や他の病院をかけもっており、色々な人材・情報が飛び交っているとも言えます。

入院の日が来るまで

さて、いよいよ入院についてです。

今回は出産のための入院。

青いタンゴ礁現地スタッフである私の場合は高齢出産ということもあり、「39週目までに生まれなければ、入院しましょう」と37週目の検診時点で言われていました。

(37週になるまでそれを知らなかったのもどうかと思うけれど・・・早く知らせていてほしかった)

37週目に入っても音沙汰はなく。

38週目に突入。

38週目の検査の際に先生と交わした会話

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来週までに陣痛が来んかったり、破水なかったり、何も変わらなければ、来週入院セットを持って入院してや!

わかりました。
でも、入院やからって、そのまま帝王切開ちゃいますよね?

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もちろん確定じゃないで!
入院して、医者の目の届く範囲で様子を見るっちゅーわけや!

なるほど。
私は、自然分娩を望んでますのでよろしくです!

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大丈夫やで!自然分娩目指すんやで!

このようなやりとりがあり、安心して帰宅。

38週目を過ごしていましたが、お腹の張りは回数をまして、強くなるものの、まだまだ病院へ駆け込むまでには到達せず、

とうとう39週目に突入し、入院をしなくてはいけなくなりました。

入院当日

流れが目まぐるしく変わる当日

自分の入院セットと、ベビーの入院セットを携えて、病院へ。

ベイビーのモニタリング検査をし、心拍数や、動きがオッケーなことを確認し、診察室へ。

前回とは違う先生が待機している。

ポイント公立病院では、「主治医」となる医者がおらず、順番が回ってきた先生に当たるという仕組み。
なので、毎回担当の医師が変わるのが普通です。
そのため診察内容などのデータ記入やシェアはかなりしっかりとできているようです。

診察室に入り、まずは子宮口の開きがどうなっているかチェック。

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あああ、まだ1センチくらいしか開いてないね。」(10cmにならなければならない)
ほな入院の説明しとこか!

説明された内容は以下。

  • 観察室へ行くための準備
  • 陣痛をおこさせるための薬を使うかどうか、観察室で説明
  • 様子をみる

ということで、観察室へいく準備をする部屋へ案内される。

そこにつくなり、看護師さんが急いで出てくる・・・

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さぁさぁ、あなたの入院用着替え一枚と、赤ちゃんが一番最初に着る服だけ持って入ってきてや〜

え?今から入院ですよね?他の入院の準備などは?

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そんなん後でええんやで。
早く服一枚と、赤ちゃんの服だけ持ってきて。
貴重品とかもそこに置いとくんやで〜入院んとこ行ったら移動が多いから、無くすから余計なもんは持ってこんといてや〜

恐る恐る着替えを持って入ると、次はまた怒鳴るような口調で

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はい!
はよ!下着も何もかも脱いでや!
入院着にはよ着替えてや!
着替えたら車椅子乗っといて!

車椅子?

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瞬く間に入院患者に変身。

そのまま車椅子を押され、観察室連れて行かれてしまった。

観察室までは、通常の診療部屋や、メイン廊下を通るため、かなりの人の間を通っていきました。

なんか、これは嫌な予感がする・・・本当に入院なのか?

把握していない展開

観察室に車椅子で入り込み、そこにいた医師の先生がひとこと・・・

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シャワー浴びる?

いや、大丈夫です。

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まあええやん、浴びときて!

意味深なシャワーの勧めにより、私はことを理解しました。

なぜなら、ここ観察室は、分娩室へ行く前の部屋。

つまり、ここで様子をみて、時がきたら分娩室へ移動する。

そのための待機の部屋なのです。

つまり、なんと、ここにきてしまっているわけです。

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ということは、もうここにきたら、あとは陣痛を待って、子宮口が開くのを待って、出産。
という流れを待つだけの部屋。

ポイント公立病院は個室はないので、この観察室にもベットがいくつか並んでおり、出産を控えた妊婦さんが何人も同部屋にいます。

14時 観察室の先生:待ったところで、子宮口が開かないかもしれない。なので、子宮口を柔らかくして広げるお薬を入れましょう。

私:ええ!!様子見るんじゃなかったのか。それ、絶対しないといけないの?

先生:もうここまできたらつべこべ言ってもしゃあないで。だってあなた高齢だから、もういくしかないで。

そのお薬は、24時間まで様子を見ることができるので、最大24時間待ってみましょう。

もちろん、それまでにうまく開くかもしれないしね。そのお薬によって陣痛が来流けど、それが正しいから様子見ながらね。

私:あ、わかりました。

数日間様子を見ながら入院する予定だった私には、予期せぬすぎる展開に、もう流れに乗るしかありませんでした。

観察室での時間

15時30分 子宮口を柔らかくするお薬を入れ待つ時間がやってきた。

そのお薬を入れてからは、24時間トイレにも行くこともできず、軽食の為にベットを起こして座る姿勢になることもできない。

と、お薬を投入の際に知らされる。

先生:トイレに行きたくなったら、言ってね。尿瓶持ってくるから。

私:すごい展開!

どんな状況でも提供される食事

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アルゼンチンで入院したら病院食はこんな感じ。

お薬を入れられてベットに横になっているものの、

陣痛が激しくなってきて、なかなか辛い。

17時 軽食を持ってお兄さんが登場。

お兄さん:「マテ茶はマテ茶だけか、牛乳入りどちらがいい?」

私:「いやどっちでもいいです。ストローないの?ベットに寝たままでは飲めない!(マグカップで配給)」

お兄さん:「ストローないね。まぁ、頭を軽くあげて飲んでみて。」

頭を軽く上げたところで、お腹も痛いし、絶対に飲めないマテ茶。

飲まずに置いていたら、そうこうしているうちに、

夜ご飯の配給が。

クラッカーと、カボチャのピューレ的なものと、デザートにゼリー。

陣痛がますます激しくなっているので、空腹を感じることもなければ、メニューにも食欲をそそられず、

軽く頭を上げてゼリーだけいただく。

すると、お兄さんが食器を回収しにきて

「あれ全然食べてないねぇ。もういいの?」

私「もう入りません。無理です」

先生による途中診断

20時頃:陣痛が激しくなってきて、結構辛くなってきた。

数時間ごとに回ってくる医師による経過診断の時間が来たようだった。

先生:「どう?調子は?陣痛きてる?」

私「結構きてるみたいです。」

先生「ちょっとどれくらいきてるかみてみるね」

時間を測り始める先生。

「まだ10分に2回しかきてないから、まだまだね。10分に3回は来ないといけないから。24時間は待てるから、明日の午後15時までは待ちましょう。」

私「今でこんなに辛いのに、明日の15時まで待つなんてできるのだろうか・・・」

と思いながらも、先生がいうことだから・・・と大人しくする。

「陣痛が来たら、好きな音楽を聞いたり、バランスボールに乗ったり、マッサージをしたりして、楽な体勢で過ごしましょう。」と言う講習での教えは、体勢を変えてはいけない私のこの場合は通用せず、ひたすら痛みに寝ながら耐えないといけなかった。

先生の途中診断の後の状況急変

先生の途中診断の後、事態が急変。

出血の感覚があったので、看護師さんを呼んで先生に今一度見てもらいたいと頼む。

注意公立病院は基本的に人手が足りていません。それと同時に職員同士のおしゃべりが絶えません。
この時、看護師さんは、いつものように、同僚とおしゃべりしていて、私には「先生が来たら伝えておくけど、それはよくあることだから大丈夫大丈夫」
と軽くあしらわれて、おしゃべりを続けていました。

先生がそのあとしばらくしたら到着。

陣痛がすごく多くなってきているんですが、大丈夫ですか?

私「10分に3回くらい余裕であるっぽいんですが。

そして、腹が激痛。そして、お腹の中の子供のポジションが移動して、横に向いているんです。」

先生「本当、子供移動してるね。出たくないみたいね。ちょっとモニターで心拍数など計りましょう。移動できる?」

必死の思い出移動。

モニターで心拍数などを測っていると、

先生が数人集まってきて、陣痛のタイミングうと、心拍数との関係性を見ている。

冷静に対応して欲しいところだけれど、意外と先生たちがざわざわしている。

大丈夫かしら。と辛さを我慢しながら待つ。

この時の子宮口は2cm。

陣痛の回数と子宮口の開きがうまく釣り合わない。

すると、慌ててあわられた一人の先生が次の一言。

「緊急で帝王切開しないといけなくなりました。」

私「なぬ?!」

先生「陣痛が来ている時に、子供の心拍数が下がっているのよ。これは、子供が疲れて来てしまっているということ。

このまま待つことはできても、いざお産のときに、もう子供が疲れ切って力尽きるかもしれないから。」

私「もちろん、帝王切開してください!!」

緊急の事態と移動

それからが大慌て。

私は寝ているだけだけれど、周りが大慌て。

周りでいろんな声が聞こえる。以下は看護師、先生たちの声

「血液検査はしているのか?」

「してる!」

「本当?信じるで」

「点滴入れるぞ!」

「腕出して」(私は腕を差し出す)

「あれ、うまく入らない!」

「ここはどうや?」「刺してみる!」

「あれ、やっぱり無理!」(右腕に二箇所失敗)

「左うでにしてみよう」「お、入った入った」(結構ダメ元で刺している)

「じゃあ、ベット移って!」

腹の痛みと点滴の線に囲まれながら、手術室へ移動するベットへ移る。かなりきつい。

「じゃあ行きまーす」

移動係のお兄さんがベットを手術室までおしていく模様。

ベットが押されて観察室から出ていく。

結構なスピード。

どん!とすごい音がしたと思ったら、あるドアにベットが衝突。

結構な衝撃。ごめんも言わずに、兄さんは進んでいく。

どうやらエレベーターに乗るらしい。

何階から何階に行ったのかは覚えていませんが、またドン!というすごい衝撃でエレベーターが到着。

結構痛いくらいの衝撃で、笑えてきた。

手術室に到着

到着と同時に、看護師さんや先生が

「はーい!元気?」「Hola como estás?」と声をかけてくれる。

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いつでもどこでも挨拶は大事!?

いつも「元気よ!」「bieeeeen!」(ビエーン)

と答えるのに慣れているので、ついついこの時も、「元気よ!」と答えてしまったけれど、

すぐに修正。「ahhh no sé … porque me duele muchisimo!!」(いや実際元気かわからんわ。だってとりあえず痛い!)

と言ったら、周りは爆笑。

爆笑を頂いてる場合じゃない・・・と思っていると、

すると手術室のベットに到着。

移動は自力で!

「はい、移動するで!」と看護師さん。

どうやら私に言っているよう。

「はい足踏ん張って、横のベットに移動」

点滴刺さったまま、ベットの横移動をして手術台へ到達。

手術前に質問攻め

薬のアレルギーがないかなどを聞かれ、

その後に、名前・苗字・身分証明書の番号を聞かれる。

ここで名前?もうわかっているだろうに。と思うけれど、手術前には本人確認が必要なのだろうと冷静に判断する。

ポイント病院で、名前と苗字を聞かれる機会はとても多い。また日本人の名前・苗字は聞き馴染みがないため、何回か聞き直される場合もよくあるので、サクッとアルファベットでも言えるようにしておくと便利。
私の名前「Shino」の場合だと「エセ(S)・アチェ(H)・イ(I)・エネ(N)・オ(O)」と言えば間違いも少ない。

どこからともなく現れる先生たち、そしてその時がきた!

ひとしきりの質問が終わる頃に、

どこからともなく看護師か医師かわからなかったけれど人々が現れ、

数名が私の背後に周り、

「じゃあいきますよー」的な流れで突然言われた。

変な液体を背中に流され、そこで判明。

”麻酔か!”

それが普通なのか、もしくは私が外人だから言う流れをカットしたのかわからないけれど、

麻酔しますねー。的な声かけはなし。

数針ささった感覚があり、2回ほど神経を抜き取られたような(抜き取られたことがないので、わからないですが、印象として。)

ビクンとしか感覚があった。

それに反応して、体が勝手にピクッとなったのですが、

先生には「ああ大丈夫大丈夫」と適当に流されていました。

麻酔が終わり、横になると

お腹のあたりにまた他の先生が二人現れ、突然世間話をし始めた。

“世間話?!”

何の話だったか記憶が朦朧としてよく覚えていないけれど、

世間話の間には、手術の話も混ざっていた。

『あぁ、この方達が手術をしてくれるのか』

と思っていたら、徐々にお腹のあたりに違和感が。

”切ってる!開いてる!これ絶対開いてる!!”

と思っていたら、

水か何か液体を吸い上げるような、すごい音が聞こえ、

その後に、

「う・う・う・うぎゃーーー」

鳴き声が!

「22時19分にこの世界に現れましたーーー!」

「うわ、なんかすごい顔怒ってる!」

などと声が聞こえ、そのあと、突然男の人が赤ん坊を抱き抱えて私の顔の前にきた。

「はーーい、立派な男の子です。ほら、みて!(男の子の証を見せてくれる)

はーーい、キスしてねーー。」

と、生まれた子を目の前に持ってきてくれた。

「僕の名前はフェデリコです!よろしくねー」

と、なぜかその子供を運んでくれた看護師さんが私に自己紹介をして、

子供と共に別室へ。(子は予防接種的なことと、色々な検査を受けるため)

手術の後

無事に帝王切開が終わり、手術室から出ると、

出てすぐの廊下にベットを待機させられ、そこで2時間待機。

出産の後に、この「廊下」で2時間待機して、母体と子供が大丈夫か様子を見ることは帝王切開でも、普通分娩でも同じです。

麻酔の影響もあり、私は眠っていました。

さいごに

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