【南米文化】ヤーガン語の最後のネイティブ話者が死去〜世界に存在する消滅危機言語
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20世紀に入り、世界各地で少数言語が消滅していっていますが、この度南米チリのパタゴニア地区に古くから伝わってきたヤーガン族のヤーガン語のネイティブ話者が2022年に亡くなりました。
この記事を担当:こうたろう
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
その後金田式DC録音のスタジオに弟子入り
独立後芸術工房Pinocoaを結成しアルゼンチンタンゴ音楽を専門にプロデュース
その後写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門のピアニスト、音響エンジニア、フォトグラファーなどフリーランスのマルチメディアクリエーターとして活動中
当記事ではアルゼンチンタンゴを知るためのコアな知識を考察していきます
青いタンゴ礁の提携スタジオが制作する愛と調和の周波数432hzで聴く癒しのピアノソロカバーシリーズ!
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ヤーガン族
クリスティナ・カルデロンさんが93歳で亡くなっていたことがわかり、ヤーガン語を話せる人はこの地球上からいなくなりました。
情報出典:AFP通信
クリスティナ・カルデロンさんは89歳時点で取材を受けており、こんなことを語っています。
「Sabadgud zanika(サバグド サニカ)」
every.
「あなたといられて幸せですという意味よ」
〜中略〜
ひ孫「ヤーガン後で『木』はなんていうの?」
クリスティナさん「janis(ハニス)」
〜中略〜
「私が死んだら、悲しいことですが、すべてが終わってしまうと思います。もう誰もヤーガン語を話さなくなるでしょう」
ヤーガン族について
ヤーガン族は、約6000年前にパタゴニア地区に住みついた狩猟民族と言われています。
約150年前には、人口は3000人ほどになり、西洋人が移住し混血が進んだことで減少。
クリスティナさんは、チリ政府が認めた最後の純血ヤーガン族として人間国宝に認定されていました。
古くは南アメリカ・フエゴ島の南の島々からホーン岬(南アメリカ最南端の場所でほぼ南極)にかけて1万年以上存在していたコーノ・スールの先住民。
世界で最も南に位置する民族とされています。
ホーン岬はかつて上陸ツアーなどが存在していましたが(2014年時点で確認)、現在は上陸のためのツアーなども存在せず、荒波と悪天候が日常のため上陸できる確率は極めて低いことで有名です。
世界に存在する消滅危機言語
世界には消滅危機となっている言語はまだまだ多数存在しています。
南米エリアでいうと、インカ帝国時代、またそれ以前よりかなりの数の民族が存在していましたから消滅した言語の数は計り知れないでしょう。
南米エリアで消滅危機となっている言語をユネスコが規定する消滅危機リストの中から、重大な危険以下をピックアップしています。
- 脆弱(Vulnerable)
- 危険(Definitely Endangered)
- 重大な危険(Severely Endangered)
- 極めて深刻(Critically Endangered)
- 1950年以降に消滅(Extinct)
ウルグアイ
グアラニー語。
当サイトでも何度か紹介しているマテ茶の発祥の地、民族であるグアラニー族の使うグアラニー語は現在ユネスコの消滅危機言語リストの「重大な危険」ランクに入っています。
グアラニー族と言えばマテ茶発祥の民族と言われています。
マテ茶は飲むサラダとも言われるほどビタミンC・ビタミンA・ビタミンB群、鉄分・カルシウム・マグネシウム等、豊富なビタミンとミネラルやポリフェノールが含まれています。
お肉中心の食生活になりがちな南米人にとって、古くから親しまれている健康茶。
現地ではマテインという造語もあるほど一度この味にはまると虜になってしまいます!
是非マテ壺と一緒に購入して楽しんでみてください。
タラグイ(青)
茎なしと茎ありがあり、こちらはブルーモデルの茎なし版。
タラグイはアルゼンチンでもかなり人気のマテ茶で定番中の定番。
お値段もアルゼンチンと同じ味を楽しめると考えれば激安です。
茎なしはスモーキーな感じが強くでますので、最初の蒸らし時間を長めにとってください。
タラグイ(赤)
こちらは茎あり。
どっちが美味しいというわけではなく、好みの問題。
あえていうとすれば、青いタンゴ礁の事務所では青はマテ壺で、赤は水出しで飲んでいます。
アルゼンチンでは赤の方が売れているかも?
セレクタ
マテ茶は南米全土で楽しまれていて、こちらはパラグアイ産の農薬不使用マテ茶。
独特の苦味があり、肉料理のあとにさっぱりした飲みごたえがたまりません。
1950年創業以来南米各地に老舗マテ茶メーカーとして有名です。
タラグイ
こちらはタラグイのフレーバータイプ。
アルゼンチンでもジンジャーフレーバーをはじめたくさんのフレーバーマテ茶が売られています。
好みは分かれますが、はまればフレーバーばかりになる人も。
オレンジが好きな方は是非一度試してみてください。
マテ壺は天然木を削ったものとステンレスのものがあります。
両者の違いを簡単に説明すると、天然木の方は年数を重ねるごとに壺自体にマテの味が染み込んでいく育成系のマテ壺。
愛情を持ってマテを飲み続けることであなただけの一本に仕上がります。
しかし、毎日飲まない人にとっては、メンテナンスや、夏場は衛生的にも問題を感じやすいのがデメリット。
一方でステンレスの場合は常に衛生的で、マテ茶を捨てるの忘れても綺麗に洗えばOKですね。
アルゼンチンでもステンレス製やガラス製のものをみかけることが多くなりました。
また、厳密にいえばウルグアイ産のマテ壺と、アルゼンチン産のマテ壺ではその作り方や形状が違っています。
ガラス製
こちらはガラス製。
やっぱり洗いやすいです。
定番の使いやすさでマテ茶の味を楽しんでください。
ステンレス
こちらはステンレス製。
洗いやすさはもちろんですが、ガラス製に比べるとやはりお値段もお手頃価格となっています。
蓋付き
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ウルグアイ
ウルグアイスタイルの現地と同じマテ壺。
本当にマテ茶が大好きで毎日欠かさず飲むという方はこの天然のものを使ってください。
アルゼンチン人とウルグアイ人の見分け方があります。
毎日マテ茶を飲むのがアルゼンチン、ベットにまでマテ壺を持ち込むのがウルグアイ人。
アルゼンチン
- クンザ語 – Atacameño – 消滅
- グアラニー語(チリパ方言) – Ava-Guaraní – 危険
- チャナ語 – Chaná – 極めて深刻
- チョロテ語(イヨフワハ方言) – Chorote Iyojwa’ja – 重大な危険
- グアラニー語(ボリビア方言) – Guaraní Boliviano – 脆弱
- プエルチェ語 – Gününa Küne – 消滅
- チョロテ語(イヨウフワ方言) – Manjui – 危険
- マプチェ語(アルゼンチン方言) – Mapuche (Argentina) – 重大な危険
- グアラニー語(ムビャ方言・アルゼンチン・ウルグアイ) – Mbya Guarani (Argentina, Uruguay) – 重大な危険
- モコビ語 – Mocoví – 危険
- セルクナム語 – Ona – 消滅
- ピラガ語 – Pilagá – 脆弱
- ケチュア語(サンティアゴ・デル・エステロ方言) – Quechua of Santiago del Estero – 危険
- タピエテ語 – Tapieté – 重大な危険
- テウェルチェ語 – Tehuelche – 極めて深刻
- トバ・コム語 – Toba – 危険
- ビレラ語 – Vilela – 消滅
- ウィチ語 – Wichi – 脆弱
ペルー
- アマワカ語 – Amahuaca – 重大な危険
- アンドア語(ペルー方言) – Andoa (Peru) – 極めて深刻
- アラベラ語 – Arabela – 重大な危険
- カパナワ語 – Capanahua – 重大な危険
- チャミクロ語 – Chamicuro – 極めて深刻
- コカマ・コカミリャ語(ペルー方言) – Cocama-Cocamilla (Peru) – 重大な危険
- イニャパリ語 – Iñapari – 極めて深刻
- イキト語 – Iquito – 極めて深刻
- ハカル語 – Jaqaru – 重大な危険
- ヘベロ語 – Jebero – 極めて深刻
- ムニチ語 – Munichi – 極めて深刻
- ノマツィゲンガ語 – Nomatsiguenga – 重大な危険
- オカイナ語(ペルー方言) – Ocaina (Peru) – 極めて深刻
- オマグア語(ペルー方言) – Omagua (Peru) – 極めて深刻
- オレホン語 – Orejón – 重大な危険
- ケチュア語(カハマルカ方言) – Quechua of Cajamarca – 重大な危険
- ケチュア語(カハタンボ・パスコ・北フニン方言) – Quechua of Cajatambo, Pasco and northern Junín – 重大な危険
- ケチュア語(チャチャポヤス方言) – Quechua of Chachapoyas – 極めて深刻
- ケチュア語(パカラオス方言) – Quechua of Pacaraos – 極めて深刻
- ケチュア語(サン・マルティン方言) – Quechua of San Martín – 重大な危険
- ケチュア語(ヤウヨス方言) – Quechua of Yauyos – 極めて深刻
- レシガロ語 – Resígaro – 極めて深刻
- シャラナワ語 – Sharanahua – 重大な危険
- タウシロ語 – Taushiro – 極めて深刻
- アウシリ語 – Vacacocha – 極めて深刻
- ケチュア語(ワンカ方言) – Wanka Quechua – 重大な危険
- ヤミナワ語(ボリビア・ペルー方言) – Yaminahua (Bolivia, Peru) – 重大な危険
- アムエシャ語 – Yanesha’ – 重大な危険
- サパロ語 – Zaparo – 極めて深刻
チリ
- ウィリチェ語 – Huilliche – 極めて深刻
- カウェシカル語 – Qawasqar – 極めて深刻
- ラパ・ヌイ語 – Rapanui – 重大な危険
この度ヤーガン語が消滅しました。
文化の消滅
中南米はメキシコを中心として消滅危機言語の数はかなり存在しています。
お隣中国もかなりの数を抱えていることはもちろんのこと、日本国内を見ても消滅危機言語は存在しているんです。
- アイヌ語(北海道) – Ainu (Hokkaido) – 極めて深刻
- 奄美語 – Amami – 危険
- 八丈語 – Hachijo – 危険
- 国頭語 – Kunigami – 危険
- 宮古語 – Miyako – 危険
- 沖縄語 – Okinawan – 危険
- 八重山語 – Yaeyama – 重大な危険
- 与那国語 – Yonaguni – 重大な危険
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