強盗に遭ったらこれを叫べ!~アルゼンチンで強盗に最も狙われている楽器とは?!
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華やかなフランス風の建造物もあり、おしゃれなエリアもあり、数十匹の大型犬も飼っている豪華絢爛な富裕層のエリアもあり、まるで北斗の拳みたいなエリアもある多種多様な都市であります。
まずはとりあえず次のフレーズを覚えておきましょう。
Te doy todo lo que tengo.(テ・ドイ・トド・ロ・ケ・テンゴ / 持ち物は全部出します。)
Ayúdame por favor.(アジュダメ・ポル・ファボール / 助けてください。
強盗は日常!?
特別強盗に取材したわけではないですが、ブエノスアイレスで被害に遭った友人たちの話をまとめてみると、強盗になる人の敷居があまりにも低いという感覚だったので注意喚起も含めてシェアしておきます。
日本で強盗というと、もう人生詰んでてどうにもこうにもない。。。
最後の最期、まさに無敵の人状態のイメージがありますよね。
加えて日本の警察はとても優秀なので強盗なんかしたらまあほぼ逃げ切るのは無理というイメージが定着しています。
警察も半ば諦めムード
一方でブエノスアイレスはというと、基本的に強盗に遭ったからと言って警察がめっちゃくちゃ追い込んで捜査してくれることもなく、覆面する必要もなさそうなくらい軽いノリでやってくるニュアンス。
それもそのはず。
強盗たちは基本的に数千ドル〜仮にキャッシュが奪えなくても、最新のiPhone何台かゲットできたら満足して帰ってくれるケースもたくさんあります。
人生と命を投げ出して一世一代の勝負みたいなテンションでやってこないんです。
お店の店内で遭遇したその強盗は店内の全員を席に座らせ、順番に携帯を出せと回ってきたそうです。
大長志野さんは自分の番が回ってきた時に『私は持ってないの』一点張りで取られることなくことなきを得たようです。
みなさんは真似しないように、命最優先で行動してください。
現地で一番狙われる楽器は?
さて、そんな強盗の敷居がそもそも低いブエノスアイレスで一番狙われやすい楽器はなんでしょうか。
そうなんです!
アルゼンチンといえばのバンドネオン。
でもおかしいですよね。
楽器っていうと音楽業界にいるとその価値はわかりますが、音楽に関係ない人にとってはただのガラクタだったりします。
ところがiPhoneでもいいくらいの強盗事情ですから、割と手当たり次第盗んでいくそうで、ピッコロを盗まれた友人もいるそうです。
そうなんです。
強盗からすると換金すれば思わぬ値段がついてしまう楽器類。
裏事情でやはり情報が回っているのでしょう。
バンドネオンが狙われる3つの理由
さて、そんな楽器類の中でもバンドネオンがターゲットにされる理由について見ていきましょう。
1、価格の幅が狭い。
一つ目はこれ。
例えばギターとかだと、1万円から買えます。
音楽業界にいると、楽器の価値なんて見たら、そして持ったらだいたいわかるもんですが、音楽全く知らない強盗は1万円のギターなのか、500万のギターなのかの違いなんてわかりません。
バイオリンや他の楽器も然りで基本的にピンからキリまでというのが楽器関係の常識だと思います。
しかし、バンドネオンの場合は1万円から買えるものというのがないわけです。
上を見るとそりゃいろいろあるでしょうけど、一番安いものでも最低ラインというのはだいたい決まっていますし、構造上どんなに頑張っても価格破壊が起こりにくい楽器と言えます。
しかし、そういった事情を強盗はどこで手に入れるのでしょうか?
次を見てみましょう。
2、SNSで拡散される。
バンドネオンは1のような理由からそもそも狙われやすいがために、SNSで空き巣に入られたり、強盗にあったりして盗まれた楽器を探す投稿がブエノスアイレスでは目立っています。
5万円のギターは諦める人が多いけど、100万円のバンドネオンは諦めきれない人が多いのはわかりますし、そういった事情からアルゼンチンでも音楽に全く関係ない人たちにまで『バンドネオン=音楽家が絶対諦められないほと価値のあるもの』というイメージが定着しています。
これは当然強盗にも『楽器狙うならバンドネオンだな』と思われてしまう原因になっています。
3、隠しやすい
そういう価値のあるものというイメージが定着している楽器、バンドネオンですが、やはりその形状から運搬のしやすさ、隠しやすさなどもあります。
楽器の形に成形されたケースに入っているバイオリンと、ダンボールにすっぽり収まる綺麗な立方体のバンドネオンだったら、形が整っている方を選びますよね。
バイオリンの形とか、ギターの形とかはめっちゃくちゃ目立ちます。
強盗対策
強盗対策はいろいろいありますが、アルゼンチンでもしっかり強盗対策は必要!
音楽家はもちろんですが、カメラマンなども過去強盗に逆らって機材を出し渋った外国人カメラマンが刺殺される事件も発生しています。
1、保険に入る
まずは入れる保険には入っておくというのが賢明だと思います。
特にカメラなどの高級機材は強盗も売れば値が付くことは知っていますので楽器よりも先に狙われます。
2、ダミー財布を用意する
これは筆者が海外に行く際に使う方法をシェアしているだけですが、ダミー財布を用意する方法。
期限切れのクレジットカードや日本の会員カード、マネーの入っていな電子カードなどをそれなりにモリモリさせておき、200ドルくらいを忍ばせておきます。
最近だと日本でもそうだと思いますが、アルゼンチンでも現地通貨よりもドルの方が喜ばれます。
これは強盗も同じ。
メインで使ってるカードは裸でポケットに入れて使い、強盗にあったら悲しそうな顔でダミー財布を差し出す準備をする方法はいい感じかもしれません。
3、とにかく従う
生きてるだけで儲けもん。by明石家さんま
まずは生き延びろ、儲けるのはそれからだ。byジョージ・ソロス
さすがに殺人にまで発展すると警察も黙認はできませんから、強盗もそこ一線はリスクリターンの計算ができると思います。
大長志野さん(もちろん自己責任での行動)のように、持っているのに持っていないの一点張りで後から見つかるリスクより差し出してトラブルを回避する方が得策だと筆者は考えます。
大長志野さんの場合は現地に在住なので、強盗の雰囲気や動きなどを見て感覚で危険度を察知できますが、観光や短期滞在でしたら素直に従った方がいいと思います。
現地事情考察
さて、前半でお届けしたピッコロを盗まれた友人はなんと自宅にいる時に強盗に入られているんです。
道で、とか、お店でとかじゃないんです。
自宅にいるときでさえ強盗のリスクを考慮しなきゃいけないなんて日本では考えられないリスクです。
そんな状況なのにも関わらずアルゼンチンでは銃の登録、携帯は許可されてません。
ちなみにアルゼンチンの犯罪データとしては殺人事件件数は世界で52位。
日本は142位。
最下位ラインはマン島、バミューダ、サモアが同率で146位となっています。
映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のシーンの中で、わずかですが、玄関が全開で、中のスパイダーマンに興味津々の人が、決して玄関の境界線だけは越えてこないというシーンがありました。
これはやはり銃社会を感じるシーンだったと思います。
その境界線を越えたら最後、撃ち殺されても文句がいえない社会ということになります。
強盗にあってもそんなに警察は追い込んでくれないなら、一体何をやっているんだ?!
と思われるかもしれませんが、ブエノスアイレスで強盗やスリにあった場合、警察に届けると、割とすぐに証明書を発行してくれます。
この証明書は保険会社や、各種補償を受けるのに必要になりますので、『捜査してくれないんだったらいいや』と諦めずに、書類はしっかり揃えましょう。