アルゼンチンはなぜデフォルトを繰り返すのか? デフォルトの歴史と教訓
Contents
🚨 緊急のお知らせとお願い 🚨
いつもKotaro Studioをご覧いただき、心より感謝申し上げます。
今回、私たちの活動をさらに広げるため、音楽家人生をかけたクラウドファンディングをスタートしました。
ヒーリング音楽の世界で、より多くの人々に癒しと希望を届けるための挑戦です。皆様のお力添えがあれば、この夢を現実にすることができます。
ご支援をいただける方はもちろん、サイトをシェアしていただくだけでも大きな励みになります。また、応援の声をSNSでシェアしていただければ、私たちの士気も大きく高まります。
短い期間ではありますが、11月30日までに目標を達成し、皆様に素晴らしい音楽をお届けできるよう全力を尽くします。どうか応援をよろしくお願いいたします。
この記事はアフェリエイト広告リンクを含みます!
アルゼンチンのデフォルト
アルゼンチンは過去に何度もデフォルト(債務不履行)を起こしてきた国の一つです。
19世紀後半から20世紀にかけて実に8回ものデフォルトを経験しています。
とりわけ2001年と2014年のデフォルトは大規模なもので、アルゼンチン経済はもちろん、世界経済にも大きな打撃を与えました。
本記事では、アルゼンチンのデフォルトの歴史と背景、そこから学ぶべき教訓について解説します。
20世紀におけるデフォルトの頻発
20世紀に入るとアルゼンチンのデフォルトが頻発し始めます。
1890年代の鉄道網への過剰投資がその遠因でした。
1914年の第一次世界大戦勃発に伴う輸出の減少が引き金となりデフォルトが発生、政情の不安定さから投資が引き揚げられます。
1930年代の世界恐慌では農産物価格が暴落し、大規模なデフォルトに見舞われました。
当時のブエノスアイレスでは路面電車の軌道が市民によって剥がされるなど混乱が起き、社会の不安定さが高まっていました。
2001年の大規模デフォルト
2001年のアルゼンチンのデフォルトは、同国がこれまで経験した中で最大規模のものでした。
1990年代、メネム政権下でペソとドルの固定レートを維持するため、IMFから大規模な支援を受けていました。
しかしペソ安が進み外貨準備高が底をつくと、2001年12月にデフォルトを宣言。外国為替市場が閉鎖され、預金引き出しが制限される事態となりました。
パニックに陥った市民が銀行に殺到する混乱の最中、政府は緊急大統領選を実施。新政権が誕生しましたが、社会の混乱は収まらず、警察と市民の衝突が続発する事態となりました。
2014年のデフォルト
2014年、前年から続くペソ安とインフレにより、アルゼンチンは再びデフォルト寸前の状況に陥りました。
クリシュナ政権は裁判所を動かして外貨建て債の支払いを差し止め、事実上のデフォルト状態となりました。
これに対し米国の裁判所はアルゼンチンの資産を差し押さえる判断を下しました。
一時は再び全面デフォルトに陥る恐れも生じましたが、最終的には債権者との債務再編で合意。世界的な資本流出の影響があったものの、深刻な危機は回避されました。
デフォルトを繰り返す理由と教訓
アルゼンチンがデフォルトを繰り返してきた背景には、経済の構造的な問題が存在します。
第一に、輸出依存型の経済構造の脆弱性があります。主要輸出品である農産物の国際価格下落に対する脆弱性がデフォルトの遠因となっています。
輸出先の先進国経済に対する依存度が高く、国際情勢の変化に翻弄されてきました。
第二に、慢性的な財政赤字が挙げられます。
ポプリズム政策による過剰な財政支出がたびたび財政を圧迫し、インフレと国債依存を招きました。
こうした構造問題を解決しなければ、デフォルトは繰り返される可能性が高いと言えます。
財政規律の確立と産業の高度化などによる経済基盤の強化が必要不可欠です。
アルゼンチンは19世紀後半から繰り返しデフォルトを起こしてきました。
20世紀に入ると頻発化し、世界恐慌時には大規模なデフォルトに見舞われます。
2001年と2014年のデフォルトはアルゼンチン経済、世界経済に大きな影響を及ぼしました。
背景には、輸出依存型の経済構造と財政赤字の構造的問題があります。
国際商品市況や為替レートの変動に対する脆弱性がデフォルトの遠因となっています。
今後の防止には、経済の高度化による基盤強化が不可欠です。
財政規律の確立や、産業の高付加価値化で輸出 Dependency を下げる必要があるでしょう。
アルゼンチンの成長が世界経済の安定にもつながることを期待したいと思います。
当時の様子がわかるエピソード
2001年デフォルト時
- ブエノスアイレスの中心部では、パニックに陥った市民が銀行に殺到し、警察と衝突する事件が多発した。銀行前には長蛇の列ができ、預金引き出しを求めて警備員ともみ合いが起きた。
- スーパーでは買い占めが発生し、食料品が品薄となった。中でもドル建て預金引き出し制限を懸念し、パスタや米といった長期保存食品が買い占められた。
- ペソ安が進む中、多くの中産階級が生活力を落とし、貧困層が急増。「新貧困層」と呼ばれる層が出現した。
2014年デフォルト時
- ブエノスアイレスの通貨取引所前には、ペソ売りに走る人々が詰めかけ、「ドル、ドル」と叫ぶ群衆でにぎわった。ペソ安が加速する中、ドル買いの動きが活発化した。
- 政府が外貨購入を制限すると、黑い外国為替市場が形成された。通常の3倍のレートでドルが取引された。
- インフレが進行し、食料品や日用品の価格が高騰。スーパー前には値上げを懸念する長蛇の列ができた。