2022年12月18日のブエノスアイレス|街から人が消えて、また溢れるまで

2022年12月18日、アルゼンチンは決勝を戦いました。
その日のブエノスアイレスを撮った映像が15本あります。編集の効果を足さず、音楽も足していません。どれも当日その場で撮ったものです。並びは撮った順です。
試合のあいだ、街から人が消える
まず、誰もいません。車道に車が通りません。店は閉まっています。定点で置いたカメラが、その時間をそのまま写しています。
同じ時間に住宅街を歩くと、歩道にも車道にも人がいませんでした。
日本にいると、国全体が同じ時刻に同じ画面を見ている状態は想像しにくいのですが、この日の街はそうなっていました。
終わってから1時間、まず住宅街が動く
試合が終わって1時間ほどのあいだ、動いていたのは住宅街です。旗を体に巻いた人が歩き出し、行き先はどれも同じ方向でした。
商店街はシャッターが下りたままです。日曜の午後で、そもそもどの店も開いていません。その歩道を家族連れが渡っていきます。
並木の下では、代表のシャツを着た人が通りに出てきます。車のドアは開けたまま、クラクションが鳴り始めます。
向かいの建物とのあいだに旗を張った区画もありました。バイクが通り、腕を上げる人がいます。
2時間後、大通りへ出る
住宅街から大通りに出るまでに、2時間ほどの間があります。日はまだ高く、車は端に寄せられ、人が車道の真ん中を歩きはじめます。
横断歩道を渡ってしまえば、車道はもう人のものです。バンの荷台に人が座り、旗を巻いた人が同じ向きに流れていきます。
大通りが埋まる
車道も歩道も、水色と白で埋まります。太鼓が鳴り、旗が上がります。ここから先は、歩く速度が人の密度で決まります。
前も後ろも人で、進む速さは自分では決められません。
アベニーダ・デ・マージョ
セントロに入ると、交差点まで人で埋まっていました。肩に掛けた旗、肩車の子ども。流れが途切れません。
日が傾いても、赤い丸屋根の建物の下を人が歩いていきます。車道の車は止まったまま、街灯がつきはじめます。
そして帰り道です。路上には紙吹雪が残っています。
この日の映像を残している理由
サッカーの記録としてではなく、街の記録として残しています。同じ通りが、同じ日のうちに誰もいない状態から満員へ変わる。その落差が、この街の人の暮らし方を一番よく表していると考えているためです。
ほかの映像と写真は、まとめてこちらに置いてあります。