Héctor Panizza
エットレ・パニッツァ(Ettore Panizza, 1875年8月12日 – 1967年11月27日 / 92歳没)
アルゼンチン出身のイタリア人指揮者、作曲家。
イタリア・オペラ指揮の名手として有名です。
イタリア系移民としてアルゼンチンに生まれますが、後にイタリアに帰化しました。
出生名はヘクトル・パニッツァ(Héctor Panizza)、イタリアで活動するために、名前をイタリア流の「エットレ(Ettore)」に改名しています。
父親がテアトロ・コロン(ブエノスアイレスの世界的な歌劇場)のチェリストであったこともあり、幼い頃から高度な音楽教育を受けて育ちました。
その後ミラノに渡り、ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院でピアノ、作曲、和声、オーケストラ指揮を学びます。
1897年、22歳でローマ歌劇場にて指揮者デビューを果たしました。

指揮者としてのキャリア
ローマ歌劇場、ボローニャ歌劇場、ナポリのサン・カルロ歌劇場、パレルモ・マッシモ劇場などのイタリア各地の名歌劇場で活躍。
国際的な指揮者としての地位を確立しロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスやニューヨークのメトロポリタン歌劇場でもイタリア・オペラの名指揮者としての名声を得ました。
ローマ歌劇場、ボローニャ歌劇場、ナポリのサン・カルロ歌劇場、パレルモ・マッシモ劇場などのイタリア各地の名歌劇場で活躍。
国際的な指揮者としての地位を確立しロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスやニューヨークのメトロポリタン歌劇場でもイタリア・オペラの名指揮者としての名声を得ました。
1921年には、トスカニーニの指名で、スカラ座の首席指揮者に任命。
パニッツァは以降1932年までスカラ座の首席指揮者を務めました。
1934年にはニューヨーク・メトロポリタン歌劇場の指揮者に着任。
1942年にメトロポリタン歌劇場において、ジャン=カルロ・メノッティ作曲による1幕のオペラ”The Island God” の初演を指揮しています。
ブエノスアイレスのテアトロ・コロンでは、1907年から1955年の間に歴史的な名歌手を迎えた名演の数々によってテアトロ・コロン黄金時代を築きました。
作曲家
作曲家としても1897年に初演された”Il fidanzato del mare”や1900年に初演された”Medioevo Latino”、1908年に初演された『アウローラ』Aurora、そして1939年に初演された”Bizancio” という4作のオペラを作曲しました。
原語はイタリアで、コロン劇場でのこの公演もイタリア語での演奏でした。
その後、スペイン語にも訳され、中でもオペラ中の「Alta en el cielo」(空高く)というテノールのアリアが、”国旗に捧げる歌”として第二の国家的存在に指定されます。
アルゼンチンの教育現場では、各セレモニーで国旗を掲げる時に、この歌を斉唱するとして教えられていたため、その習慣は今でも続いています。(アルゼンチン文部省には、オーロラを「アルゼンチン国家」公式歌として公式化した文書はない」とのことで、どの時代に「国旗の歌」と任命されたのかは不明ですが、アルゼンチン国民に愛される歌の一つであることは間違いありません。)
1967年、ミラノにて逝去。
作曲リスト
イル・フィダンサド・デル・マレ【Il fidanzato del mare】 (1897)
メディオベオ・ラティーノ【Medioevo Latino】 (1900)
アウローラ【Aurora】 (1907)
ビサンシオ【Bizancio】 (1939)

- 『誰かのためにただここに在る』
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