アルゼンチン版トランプ!?ミレイ大統領が123年ぶりに赤字解消に成功
ビットコインのETFが正式承認&カルダノサミット
2024年12月にはチャールズ・ホスキンソン氏が招かれてアルゼンチンでCardanoサミットが盛り上がるなど、暗号通貨の導入と理解が世界的に見てもかなり先進的に進んでいるのが現在のミレイ政権下でのアルゼンチンであると言えます。
この記事では2023年大統領に就任後、2024年に123年ぶりに財政赤字を解消したハビエル・ミレイ大統領の功績について賛否交えながら見ていきましょう。
🇦🇷 MILEI: ARGENTINA ENDS DEFICIT FOR THE FIRST TIME IN 123 YEARS
— Mario Nawfal (@MarioNawfal) December 11, 2024
"The deficit was the root of all our evils—without it, there’s no debt, no emission, no inflation.
Today, we have a sustained fiscal surplus, free of default, for the first time in 123 years.
This historic… https://t.co/uszEgPd493 pic.twitter.com/nt5jJGQM1V
彼のリバタリアン的な政策は、前政権のペロン主義からの大きな転換を示しています。
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就任前のアルゼンチンの状況
ミレイ大統領が就任する前、アルゼンチンは深刻な経済危機に直面していました。
インフレ率は三桁に達し、通貨アルゼンチン・ペソの価値は過去4年間で90%も下落していました。
このような経済状況は、長年の政府の過剰な支出と非効率な経済政策によるものでした。
ミレイ大統領の政策と変化
元々は経済学者でもあったミレイ大統領は、政府の規模を縮小し、自由市場経済を推進するための一連の改革を実施しました。
どんな人?
ハビエル・ミレイ氏は1960年代にアルゼンチンのブエノスアイレスで生まれた経済学者であり、リバタリアニズム(自由至上主義)の強い信奉者です。政治に飛び込む前はテレビ出演や執筆活動を通じて、従来の政治体制や政府の肥大化を厳しく批判していました。彼のスタイルは過激でありながら率直で、アルゼンチン国民の多くが抱える不満を代弁してきました。
主な政策は以下の通りです。
- 省庁の統合:19あった省庁を9つに統合し、官庁の数も106から54に削減。
- 公共支出の削減:国営広告の1年間停止、開始していない公共事業計画の停止、エネルギーと輸送関連の補助金の削減などを行いました。
- 通貨政策:アルゼンチン・ペソの切り下げを実施し、米ドルの採用を提案しました。
- 外交政策の見直し:BRICSへの不参加を決定し、アルゼンチン軍内での性中立的言語を禁止するなど、外交・安全保障政策の再編を行いました。
ミレイ大統領の功績
これらの改革により、アルゼンチン経済は徐々に安定し始めました。
特に、インフレ率の低下が顕著であり、国民の生活水準の改善に寄与しています。
また、政府の効率化と透明性の向上も評価されています。
評価の賛否
評価 | 内容 |
---|---|
賛成 |
– インフレ抑制への期待: ドル化政策により、物価の安定が期待されている。 – 市場の活性化: 規制緩和が国内外の投資を促進。 – 政府の透明性向上: 公務員削減と省庁統合で無駄を削減。 |
反対 |
– 貧困層への打撃: 補助金削減で生活コストが増加。 – 社会的不安定化: 急激な改革が市民の反発を招く。 – 国際的孤立の懸念: BRICS離脱や外交政策の見直しによる孤立化。 |
ピンクタイト的な背景のあったアルゼンチンの政治はミレイ大統領によって大きく転換することとなりました。
ピンクタイトとは?
「ピンクタイド」という言葉は、冷戦時代の共産主義(赤)を意味する「レッドタイド」に由来しますが、完全な共産主義ではなく、穏健な社会主義や進歩主義(ピンク)を示す比喩として使われました。
アルゼンチンを含むラテンアメリカ諸国では、この潮流の中で社会福祉政策の強化や貧困削減、資源ナショナリズムといった政策が進められました。
アルゼンチンでは、ネストル・キルチネル政権(2003年–2007年)とその後を継いだクリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル政権(2007年–2015年)が「ピンクタイド」の象徴とされていました。
彼らは所得再分配や労働者の権利保護、国営企業の強化を進め、社会的不平等の是正を掲げました。
ミレイ大統領の登場は、「ピンクタイド」からの大きな転換点を象徴しています。
彼は従来の福祉重視から、市場重視の自由主義的政策へと転換し、アルゼンチンに新たな政治的方向性を提示しています。
「ピンクタイト」という言葉は、アルゼンチンの過去と現在の政治的潮流を理解するための重要なキーワードなのです。
これらはアメリカの2025年就任大統領であるドナルド・トランプ氏も高く評価しており、米ドルをアルゼンチンの基軸通貨にしようという動きも見せるミレイ大統領ですから、経済に関しては非常にアメリカ寄りの姿勢、そして思想を見せています。
暗号通貨の先進国
また、アメリカをビットコインの聖地に!という考えを表明しているドナルド・トランプ氏ですが、ミレイ氏もビットコインに関してはかなり肯定的な立場をとっており、ビットコインのETFも先日国内取引所で正式に承認されており、政府が購入するための準備金を制定する法整備も進められているとのこと。
エルサルバドルが、世界で最初にビットコインを基軸通貨としてことは有名な話ですが、基軸通貨とはしなくとも、2025年以降はトランプ政権の影響で世界中でビットコインを投資資産として購入する動きが活発になってきています。
2024年12月にはチャールズ・ホスキンソン氏が招かれてアルゼンチンでCardanoサミットが盛り上がるなど、暗号通貨の導入と理解が世界的に見てもかなり先進的に進んでいるのが現在のミレイ政権下でのアルゼンチンであると言えます。