アルゼンチンのミレイ政権、トランプ政権に続きパリ協定離脱検討か?!
アルゼンチンの大統領、ハビエル・ミレイ氏が掲げる急進的な経済政策が国内外で注目を集める中、同国がトランプ政権に続き、「パリ協定」からの離脱を検討しているとの報道が波紋を広げています。
この記事では今更きけないパリ協定についての中身と、離脱の背景、そして離脱したらどうなるのか?について解説していきます。
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パリ協定とは?
パリ協定(Paris Agreement)は、2015年に採択され、2020年に正式に発効した気候変動対策のための国際的な合意です。
その目的は、地球温暖化を抑制し、産業革命前からの気温上昇を2℃未満、できれば1.5℃未満に抑えることにあります。
各国が自主的に削減目標(NDC:国が決定する貢献)を設定し、その進捗状況を国際社会に報告する枠組みが特徴です。
また、先進国が途上国に対し年間1,000億ドルの支援を行うことも含まれています。
これにより、世界全体で協力しながら温室効果ガスの削減を目指しています。
トランプ政権が2025年にパリ協定を離脱した理由と思惑
2025年、再び政権を担ったトランプ大統領はパリ協定からの離脱を正式に表明しました。
その背景には以下の理由が考えられます。
- 経済的負担の再評価 トランプ政権は、パリ協定に基づく削減目標がアメリカの経済に負担をかけ、国内の産業を弱体化させると再び主張しました。特に、化石燃料産業や製造業に対する影響が大きいと考えられ、「アメリカ・ファースト」の理念を優先するため、協定から離脱する決断を下しました。
- 「不公平な条件」の継続批判 トランプ氏は、中国やインドなどの新興国に対する削減義務が緩やかであり、アメリカだけが高い削減目標を課されていると批判しました。この「不公平さ」を修正するため、協定からの離脱が必要だと主張しました。
- 支持基盤への配慮 化石燃料産業やその関連地域に住む支持者たちへの政策的メッセージとして、協定離脱は重要な決定でした。石炭や石油産業を支える地域では、この離脱が歓迎された一方、再生可能エネルギーを推進する層からは批判を浴びました。
- 主権重視の外交政策 トランプ政権は国際協調よりもアメリカ独自の政策を重視する「一国主義」を掲げており、パリ協定のような多国間協定を不必要と考えるスタンスを改めて示しました。
トランプ政権に関して言えば、石油などのエネルギーを掘って掘って掘りまくるというのを掲げており、パリ協定と相反する政策を掲げているわけです。
当然支出を減らすという意味でも協定に入るメリットはアメリカにはないといえるでしょう。
アメリカ離脱による国際社会への影響
アメリカがパリ協定を離脱したことで、国際社会に次のような影響が考えられます。
- 地球温暖化対策の遅延 アメリカは世界第2位の温室効果ガス排出国であり、その離脱は協定の実効性を大きく損なう可能性があります。
- 新興国の立場の強化 アメリカが抜けたことで、中国やEUが主導的な役割を果たす場面が増えました。一方で、新興国への支援が停滞する懸念もあります。
- 国内外の反応の分裂 アメリカ国内では一部の州や企業が引き続き独自の気候変動対策を行う一方、国際社会からはアメリカの孤立を懸念する声が上がっています。
さて、ここで考えるべきことというのが、そもそも地球の温暖化というのが真実か否かという点。
に加えて温室効果ガスに関する科学的な知見。
どでも長期にわたる検証が行われたものでないこと。
パリ協定と同時にWHOも離脱しているトランプ政権。
こういった点を踏まえてみると、トランプ政権が何をしようとして、どこに向かうか?
アメリカの黄金時代をまさに築こうとするスタート地点において、他国がかってに決めた論理に従う必要がないという強い意志の表れであると言えます。
アルゼンチンのミレイ政権が検討する背景
アルゼンチンのミレイ政権がパリ協定離脱を検討する理由は、おそらくシンプルにトランプ政権と似ています。
財政危機に直面する中で、環境対策にかかるコストを削減し、国内経済を立て直すことを優先している可能性があります。
また、協定の義務がアルゼンチンのエネルギー政策や自由市場化に反すると考えられる点も影響していると見られます。
そもそもアルゼンチンは貿易大国でもあり、また金鉱脈が豊富、アメリカと同様に資源大国でもあるわけです。
そんなメリット、優位性を放棄して他国の決めた基準値や論理に自国の財政を圧迫してまで従う必要があるのかどうか?という論理であると思いますが、従う必要は全くないと言えますよね。
さて、困ったことに、アメリカがWHOを脱退したことで、WHOにお金がなくなってきます。
日本よ、その不足した分のお金を出してくれ、、、という流れにすでになっているとかいないとか。
ミレイ大統領は現地では第一次トランプ政権のような扱いです。
つまり、破天荒な人。
自身を政治家ではなく経済学者であると豪語していたりしています。
しかし、実際に財政赤字を123年ぶりに解消したり、物価を安定させたりと、しっかりと政治的な実績、とくに金融に関しては筋金入りの実績を出しています。
次の選挙までまだ時間はありますが、今後ミレイ大統領の評価が国内でどのように変わっていくのか、とても楽しみであるわけです。
かつて南米のパリとも呼ばれたアルゼンチンの黄金時代が来る日を目にできるかもしれませんね。